ウォーターサーバーの処分方法7選！返却から売却まで徹底解説

いつでも手軽に美味しい冷水やお湯が使えるウォーターサーバー。しかし、処分するとなると、「レンタル品だけど、どうやって返せばいいの？」「購入したサーバーはどう捨てれば…？」など、さまざまな疑問が浮かぶのではないでしょうか。

ウォーターサーバーの処分は、まずご自身がお使いのものが「レンタル品」か「購入品」かによって、その後の選択肢が大きく異なります。

この記事では、ウォーターサーバーの処分方法7選と、正しい水抜きの方法を解説します。また、よくある質問も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

ウォーターサーバーの処分方法7選

ウォーターサーバーの処分は、まず「レンタル品」か「購入品」かを確認することが最初のステップです。レンタル品の場合はレンタル会社に返却し、購入品の場合はそれ以外の方法から選びましょう。

※手間：○＝手間ゼロ・△＝やや手間がかかる・×＝手間がかかる

方法1：レンタル会社に返却する

国内で利用されているウォーターサーバーの大半はレンタル契約によるものです。レンタル品はメーカーの所有物であり、個人の判断で処分することはできません。契約しているメーカーに連絡を取り、解約手続きを経て返却するのが正しい方法です。

これは通常2年〜3年に設定されており、この期間を満たずに解約すると、契約違反として違約金が発生します。金額はメーカーやプランによって大きく異なりますが、5,000円〜20,000円程度が相場です。

契約書や公式サイトのマイページでご自身の契約内容を確認し、違約金がかからない期間を把握しておきましょう。

返却の手順

1. メーカーのサポートセンターに連絡
   電話またはウェブサイトのマイページから解約の意思を伝えます。
2. 返却日時の調整
   オペレーターとサーバーの引き取り日時を調整します。引越しなどで日程が限られている場合は、早めに連絡することが重要です。
3. 水抜き作業
   返却日までに、サーバー内の水を完全に抜く「水抜き」作業を自分で行います。温水・冷水両方の蛇口から水を出し切った後、本体背面にある排水キャップから内部の水を排出するのが一般的です。取扱説明書や公式サイトで手順を確認し、必ず行ってください。
4. 梱包
   引き取り業者がスムーズに作業できるよう、サーバーの周りを片づけ、玄関先など運び出しやすい場所へ移動させておくと親切です。

方法2：自治体の粗大ゴミとして出す

ご自身で購入したウォーターサーバーは個人の所有物ですので、自治体のルールに従って粗大ゴミとして処分できます。

ウォーターサーバーは、テレビや冷蔵庫・冷凍庫とは異なり、家電リサイクル法の対象外製品のため、リサイクル料金はかかりません。

自治体やサーバーのサイズ（床置き型か卓上型か）によって手数料は異なりますが、500円〜2,000円程度で処分できます。他の方法と比較して最も費用を抑えられるのが特徴です。

粗大ゴミとして出す手順

1. 自治体に申し込む
   お住まいの自治体の「粗大ゴミ受付センター」に電話またはインターネットで申し込みます。その際に、サーバーのサイズを正確に伝える必要があります。
2. 手数料納付券を購入
   必要な金額の「粗大ゴミ処理券」を、コンビニエンスストア、スーパー、郵便局などで購入します。
3. 処理券を貼り付け
   購入した処理券に氏名や受付番号を記入し、サーバーの見やすい場所に剥がれないようにしっかりと貼り付けます。
4. 指定場所に出す
   収集日の朝、指定された時間までに、指定された場所まで自分でサーバーを運び出します。

床置きタイプは20kgを超えるものも多く重いため、一人での運搬は危険です。必ず二人以上で運び、怪我をしないように気をつけましょう。

方法3：リサイクルショップで売却する

購入したウォーターサーバーが、デザイン性の高い人気メーカーのもので、状態がよければリサイクルショップで売却できる可能性があります。特に、購入から3年以内で、目立つ傷や汚れがないものが対象となりやすいです。

買取が成立すれば処分費用はかからず、逆に収入を得ることができます。買取価格はメーカーや機種、状態、付属品の有無によって大きく変動しますが、数千円から1万円程度になることが多いです。

売却の手順

1. 店舗を探し、事前査定を依頼
   家電の買取に力を入れているリサイクルショップを探します。重いサーバーをいきなり持ち込むのは現実的ではないため、まずは電話やウェブサイトのオンライン査定を利用し、買取可能か、おおよその査定額はいくらかを確認するのが賢明です。
2. 出張買取を予約
   買取が見込めるようであれば、「出張買取」サービスを予約します。スタッフが自宅まで査定と買取に来てくれるため、運び出しの手間が一切かかりません。
3. 売却・現金化
   スタッフによる本査定後、提示された金額に納得すれば、その場で売買契約書にサインし、現金を受け取ります。

少しでも高く売却するために、査定日までにサーバー全体をきれいに掃除しましょう。特に、給水口や水受け皿は念入りに清掃し、清潔感をアピールすることが重要です。

方法4：フリマアプリやネットオークションで売却する

「リサイクルショップの査定額に納得できない」「少しでも高く売りたい」と考えるなら、メルカリやヤフオク！などのフリマアプリやネットオークションで売却する方法もあります。

自分で価格を設定できるため、リサイクルショップよりも高値で売れる可能性があります。

売却の手順

1. 清掃と写真撮影
   サーバーを隅々まで清掃し、傷や汚れがあればその部分も隠さず撮影します。明るい場所で、さまざまな角度から撮影し、商品の状態が正確に伝わるように工夫しましょう。
2. 商品説明・価格を記載して出品
   メーカー、型番、購入時期、使用頻度、機能（エコモード、自動クリーン機能など）、傷や汚れの具体的な箇所などを詳しく記載します。
3. 梱包・発送
   商品が売れたら、集荷依頼などの手続きを行います。梱包作業も業者が行ってくれるサービスを選ぶと、手間が大幅に省けます。

ウォーターサーバーはサイズが大きく重いため、送料が5,000円〜8,000円以上かかることも珍しくありません。ヤマト運輸の「梱包・発送たのメル便」など、大型家具・家電向けの配送サービスを利用するのが一般的です。

方法5：不用品回収業者に依頼する

「手間をかけずに処分したい」「引越しで他にも捨てたい家具や家電がたくさんある」という場合に最も便利なのが、不用品回収業者への依頼です。

サーバー単体での回収依頼の場合、基本料金や出張費が含まれるため、3,000円〜10,000円程度と割高です。

不用品回収業者に依頼する手順

1. 信頼できる業者を探し見積もりを依頼
   インターネットで複数の業者を探し、最低でも2〜3社から見積もりを取ります。「一般廃棄物収集運搬業許可」を持つ信頼できる業者を選びましょう。
2. 契約・日時の予約
   サービス内容と料金に納得できたら、回収日時を予約します。即日対応可能な業者も多く、急いでいる場合に非常に助かります。
3. 回収作業
   スタッフが部屋からの運び出しからトラックへの積み込みまで、全ての作業を迅速に行ってくれます。依頼者は指示をするだけで、何もする必要はありません。

正確な料金を知るためには、訪問見積もりを依頼するのが確実です。その際、追加料金が発生するケース（階段作業など）を必ず確認しましょう。

方法6：友人や知人に譲る

費用をかけずに手放す最も手軽な方法が、ウォーターサーバーをほしがっている友人や知人に譲ることです。この方法であれば、費用は一切かかりません。まずは身近な友人や親戚に声をかけてみましょう。

譲渡後にトラブルにならないよう、使用期間や傷の有無、動作に問題がないかを正確に伝えます。特に衛生面は重要なので、自分でできる範囲の清掃は済ませておきましょう。

方法7：買い替え時に引き取りを依頼する

新しいウォーターサーバーの購入を検討している場合、購入するメーカーや販売店で、古いサーバーの引き取りを依頼できる場合があります。

費用は0円〜数千円程度で、店舗やキャンペーンによっては無料で引き取ってくれる場合もあります。

ウォーターサーバーの正しい水抜き方法

ウォーターサーバーを返却・処分する前には、内部の水を完全に排出する「水抜き」が必ず必要です。これを怠ると、運搬中に水が漏れ出てしまい、配送業者や次の利用者に迷惑をかけるだけでなく、感電や故障の原因にもなります。

機種によって多少異なりますが、基本的な水抜きの方法は同じです。取扱説明書で確認してから作業しましょう。

1. 電源を抜いて時間を置く
   まず、コンセントを抜きます。温水タンク内のお湯が冷めるまで、最低でも6時間～半日ほど放置してください。すぐにお湯を抜くと火傷の危険があります。
2. ボトルを外す
   サーバー上部に設置されているボトルを外します。ボトル内に水が残っている場合は、他の容器に移し替えるなどして使い切りましょう。
3. 蛇口から水を出す
   冷水・温水の両方の蛇口から、水が出なくなるまで完全に水を出し切ります。
4. 背面の排水キャップから排水する
   サーバー本体の背面や下部にある「排水キャップ（ドレン口）」を外します。内部に残っていた水が出てくるので、大きめのバケツや洗面器で受け止め、全て排出します。
5. キャップを閉めて拭き上げる
   水が完全に出なくなったら、排水キャップをしっかりと閉め、本体周りを乾いた布で拭き上げて完了です。

ウォーターサーバーの処分に関するよくある質問

ここでは、ウォーターサーバーの処分に関して、多くの方が抱く疑問についてQ&A形式で紹介します。処分に迷った場合は参考にしてみてください。

ウォーターサーバーは家電リサイクル法の対象ですか？

いいえ、対象外です。ウォーターサーバーには冷蔵・冷凍機能がありますが、家電リサイクル法で対象とされている「冷蔵庫・冷凍庫」には該当しません。

そのため、処分時にリサイクル料金を支払う必要はなく、購入品であれば自治体の粗大ゴミとして出すことが可能です。

レンタルサーバーの解約金を払わずに済む方法はありますか？

最も確実なのは、契約時に定められた「最低利用期間」を満了するまで使い続けることです。また、他社への乗り換えを検討している場合、「乗り換えキャンペーン」を利用することで、元のサーバーの解約金をキャッシュバックしてくれるメーカーもあります。

新しいサーバーの契約を検討しているなら、こうしたキャンペーンを探すのがおすすめです。

未開封のボトルはどうすればいいですか？

未開封のボトルがあっても、メーカーは基本的に返品・返金に応じてくれません。

飲料水や生活用水とし、使い終わったボトルは、リターナブル方式なら次回の回収日まで保管、ワンウェイ方式なら自治体のルールに従って資源ゴミや可燃ゴミとして処分します。

契約形態を確認し、最適な方法でウォーターサーバーを処分しよう

ここまで、ウォーターサーバーを処分するための7つの方法と注意点を詳しく解説してきました。最適な処分方法を見つけるための最初の、そして最も重要なステップは、お使いのサーバーが「レンタル品」か「購入品」かを明確にすることです。

レンタル品の場合は、選択肢は「メーカーへの返却」一択です。ご自身の契約内容をしっかりと確認し、特に解約金が発生しないタイミングを見計らって手続きを進めるのが最も賢明な方法といえるでしょう。

購入品の場合は、さまざまな選択肢があります。費用を最優先するなら自治体の「粗大ゴミ」が最も安価です。手間を一切かけたくない、あるいは他にも不用品があるなら「不用品回収業者」が最適です。

そして、まだ新しく状態がよいサーバーをお得に手放したいのであれば、「リサイクルショップでの売却」や「フリマアプリの活用」、「知人への譲渡」といった方法が有効です。

いずれの方法を選ぶにしても、ウォーターサーバーは重量があり、運搬には注意が必要です。この記事を参考に、無理をせず、ご自身の状況に最も合った方法で、安全かつスムーズに処分を進めましょう。