新しいテレビへの買い替え、リビングの模様替え、あるいは引越しを機に、これまで活躍してくれたテレビ台が不要になることは珍しくありません。しかし、いざ処分しようとすると、その大きさ、重さゆえに「どうやって捨てればいいのだろう?」と頭を悩ませる方が非常に多いです。
特に、大型のテレビ台を処分する際は、自宅からの運び出しが大きな負担となります。また、「まだ使えるから捨てるのはもったいない」と感じることもあるでしょう。
この記事では、テレビ台の処分方法7選と、処分の際に注意すべきポイントを解説します。また、よくある質問も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
テレビ台の処分方法7選
テレビ台の処分は、主に7つの方法があります。「安さ」「早さ」「楽さ」のどれを優先するかによって選択肢が異なります。それぞれの方法の特徴を理解し、ご自身の状況に合った方法を選びましょう。
| 処分方法 | 費用の目安 | 手間 | 特徴・おすすめな人 |
| 自治体の粗大ゴミ | 300円〜2,000円 | △ | 費用を最優先したい人 |
| 自治体の一般ゴミ | 無料 | × | 解体する労力や時間がある人 |
| 不用品回収業者 | 3,000円〜15,000円 | ○ | 手間をかけたくない人 |
| 新品購入時に引き取り | 0円〜4,000円 | ○ | 買い替えと同時に処分したい人 |
| リサイクルショップ | 0円(収益あり) | △ | お金に変えたい人 |
| フリマアプリ・ネットオークション | 0円(収益あり) | × | 手間をかけてでも場合売りたい人 |
| 友人や知人に譲渡 | 0円 | ○ | 引き取り手を見つけられる人 |
※手間:○=手間ゼロ・△=やや手間がかかる・×=手間がかかる
方法1:自治体の粗大ゴミ収集に出す
テレビ台の処分で最も安価で一般的な方法が、自治体の粗大ゴミ収集を利用することです。多くの自治体で、一辺が30cm〜50cmを超えるものは粗大ゴミとして分類されます。
処分費用は自治体やテレビ台のサイズによって異なり、300円〜2,000円程度が相場です。この方法の最大のメリットはその安さですが、利用には申し込み手続きが必要です。
粗大ゴミの利用する手順
- 収集を申し込む
自治体の粗大ゴミ受付センターに電話またはインターネットで申し込み、収集日と料金、受付番号を確認します。 - 処理券を購入する
案内された料金分の「粗大ゴミ処理券」(シール)をコンビニや郵便局などで購入します。 - 処理券を貼りつける
テレビ台の見やすい場所に処理券を貼りつけ、受付番号や氏名などを記入します。 - 指定場所に運び出す
収集日の朝、指定された時間までに、指定の収集場所へ運び出します。
粗大ゴミで処分する場合は、指定の場所まで自力で運び出す必要があります。
カタニャン
| メリット | デメリット |
| 費用が安価で、最も一般的な処分方法 | 収集までに時間がかかる |
| 自力で運び出しが必要(重労働) | 事前の申し込みや処理券の購入が必要 |
方法2:自治体の一般ゴミ(不燃・可燃ゴミ)で出す
テレビ台の素材が木製やプラスチック製で、ノコギリなどで解体することが可能であれば、自治体の一般ゴミ(可燃ゴミ、不燃ゴミ)として処分できる場合があります。
費用は無料でゴミ袋代のみで済みますが、最も手間と労力がかかり、危険を伴う方法です。
多くの自治体では、「最大辺が30cm未満」であれば一般ゴミとして回収できますが、自治体によって規定が異なるため確認が必要です。解体した木材は可燃ゴミ、ガラスや金属部品は不燃ゴミなど、素材に応じた分別も必要です。
労力と危険性を考えると、奥行きの浅い小型のテレビ台以外にはあまりおすすめできません。また、ガラス扉つきのものは破片による怪我のリスクが高いため、避けた方がよいでしょう。
| メリット | デメリット |
| 処分費用をかけずに済む(ゴミ袋代のみ) | 解体作業が非常に大変で危険を伴う |
| 収集日が決まっているため処分しやすい | 解体後の分別に手間がかかり、大型品やガラス製品には不向き |
方法3:不用品回収業者に依頼する
「重くて運べない」「とにかく早く処分したい」「引越しなどで他の不用品もまとめて処分したい」という場合に最適なのが、不用品回収業者への依頼です。
テレビ台単体での回収費用は3,000円〜15,000円程度と幅があり、業者やテレビ台のサイズ、設置場所(階数、エレベーターの有無)によって変動します。多くの不用品回収業者は「積み放題パック」を提供しており、テレビ台の他に家電や雑貨などもまとめて処分したい場合には、一つ一つ粗大ゴミに出すよりも結果的に費用対効果が高くなることがあります。
最大のメリットは、自宅からの運び出しから運搬まで全て任せられるため、依頼者の手間が一切かからない点と、即日対応が可能な業者も多い点です。
ただし、悪質な業者に依頼してしまうと、高額請求や不法投棄のリスクがあるため、業者選びは慎重に行う必要があります。
不用品回収業者に依頼する際の注意点
- 「一般廃棄物収集運搬業許可」の有無を確認する
家庭から出る不用品の回収には、自治体の「一般廃棄物収集運搬業許可」が必要です。許可を持たない業者は不法投棄などのトラブルを起こす可能性が高いため、必ず確認しましょう。 - 料金をしっかり確認する
見積もりの際に、運び出し費用、階段利用料、出張費など、後から追加料金が発生しないか明確に確認し、書面で残しましょう。
インターネットでの口コミや、事業としての実績、料金の透明性などを事前にチェックし、信頼できる業者を選びましょう。
カタニャン
| メリット | デメリット |
| 運び出しを全て任せられるため手間がかからない | 他の処分方法に比べ費用が高額になりがち |
| 即日回収など、都合のよい日程で処分できる | 悪質な業者に注意し、事前に見積もりを取る必要がある |
方法4:新品購入時の引き取りサービスを利用する
新しいテレビ台を購入する予定がある場合は、購入予定の家具店の引き取りサービスを利用する方法もあります。
引き取り費用は店舗やサービス内容によりますが、無料〜4,000円程度が相場です。この方法を利用すれば、新しい家具の納品と同時に古いテレビ台の処分が完了するため、手間がかからず効率的です。
ただし、「同等品」「同数」の引き取りが条件となることがほとんどで、引き取り可能なサイズや素材に制限がある場合があります。
| メリット | デメリット |
| 新しい家具の購入と同時に処分が完了する | サービスを実施していない店舗が多い |
| 運搬の手間がかからない | 新しい家具の購入が前提となる |
方法5:リサイクルショップで売却する
比較的新しいテレビ台や、有名家具メーカー、デザイナーズブランドの製品、またはアンティーク調などデザイン性が高いテレビ台は、リサイクルショップで売却して現金化できる可能性があります。
買取相場は数百円〜5,000円程度が目安ですが、高価格帯のブランド品や状態がよい場合は数万円になることもあります。
カタニャン
ただし、年式が古いものや、目立つ傷や汚れがある場合は、買取対象外となる可能性が高いです。査定前に、扉の開閉や引き出しの滑りなど、機能に問題がないか確認しておきましょう。
少しでも高く売るためには、以下のポイントをチェックしておきましょう。
- 可能な限り綺麗にする
埃や手垢を拭き取り、引き出しの中を掃除し、できるだけ綺麗な状態にしておきましょう。 - 付属品を揃える: 説明書、予備のネジ、仕切り板などの付属品や、購入時の保証書などがあれば、全て揃えて査定に出しましょう。
- シーズンや需要を確認する
引っ越しシーズンなど、家具の需要が高まる時期に売却すると、高値がつきやすくなります。
総合リサイクルショップではなく、家具やインテリアを専門に扱っているリサイクルショップの方が、適正な価値を見出してくれる可能性が高いです。いくつかの店舗に査定を依頼して、1番高く買い取ってくれるところに売却するとよいでしょう。
| メリット | デメリット |
| 費用がかからず、収益を得られる | 買取対象外となる場合がある(古すぎる、状態が悪いなど) |
| 出張買取を利用すれば運び出しの手間がない | 査定額が期待どおりにならない可能性がある |
方法6:フリマアプリやネットオークションで売却する
「手間はかかっても、なるべく高く売りたい」という人は、フリマアプリやネットオークションなどを活用しましょう。この方法なら、リサイクルショップよりも高い価格で売却できる可能性があります。
売却が成立すれば収益を得られますが、最大の難関は配送です。大型家具であるテレビ台は、梱包の手間が非常に大きく、専門の配送サービスを利用すると配送料も高額(3,000円〜8,000円以上)になりがちです。
カタニャン
| メリット | デメリット |
| 状態によっては高値で売れる可能性がある | 梱包・発送の手間が非常に大きい(高額な送料) |
| 処分費用が一切かからない | 売れるまでに時間がかかる場合がある |
方法7:友人や知人に譲る
「お金にならなくてもいいから、誰かに使ってほしい」という場合は、友人や知人に声をかけて譲るのが最も手軽な方法です。
費用は無料で、煩雑な手続きも一切かかりません。もし相手が運搬用の車を持っている、または自宅まで引き取りに来てくれるのであれば、運び出しの労力も最小限で済みます。
地域の掲示板やSNSなどを活用して、近隣でほしい人を探す方法もあるよ!
譲渡後のトラブルを避けるために、事前にテレビ台の状態を正確に伝えておくことが大切です。
| メリット | デメリット |
| 処分費用が一切かからず、リユースできる | 譲り先がすぐに見つかるとは限らない |
| 手続きが不要で最も手軽 | 相手が運搬手段を持っていない場合は手間がかかる |
テレビ台の処分で注意すべきポイント2つ
引っ越しや買い替えのタイミングでは、急いで作業を進めてしまいがちですが、事前に正しい知識を持っていれば、トラブルを未然に防ぐことができます。ここでは、テレビ台を安全かつスムーズに処分するために、注意しておきたい2つの重要なポイントを詳しく解説します。
怪我のリスクに注意する
テレビ台は見た目以上に重く、特に天然木やガラスが使われているものは重量があります。無理に一人で持ち上げようとすると、腰痛になったり、落下して怪我をする危険性が非常に高いです。
以下の点に気をつけて作業しましょう。
- 運搬は二人以上で行う
階段の上り下りや、車への積み込み、粗大ゴミの指定場所への移動の際は、必ずご家族や友人と二人以上で作業するようにしましょう。 - 軍手や厚手の布で保護する
運搬の際は、ガラスや鋭利な角で怪我をしないよう、軍手をつける、厚手の布で角を保護する、などの対策をしておきましょう。
テレビは一緒に処分しない
テレビは家電リサイクル法の対象品であり、粗大ゴミや一般ゴミとして処分することはできません。テレビ台とは処分ルートが完全にわかれています。
テレビを処分する場合は、以下のいずれかの方法でリサイクル料金を支払い、適切に処分する必要があります。
- 購入店または買い替え店に引き取りを依頼する
- 家電量販店に引き取りを依頼する(リサイクル料金+収集運搬料金が必要)
- 指定引取場所へ自分で持ち込む(リサイクル料金のみ必要)
テレビ台とテレビを間違って一緒に処分してしまわないように、必ず適切な手続きを取りましょう。
テレビ台の処分でよくある質問
テレビ台を処分しようとすると意外と多くの疑問が出てきます。ここでは、実際に多くの人が迷いやすいポイントをわかりやすく解説します。
テレビ台を無料で処分する方法はありますか?
はい、いくつかの方法で無料での処分が可能です。代表的なのは「自治体の一般ゴミとして出す(解体が必要)」「リサイクルショップやフリマアプリで売る」「友人や知人に譲る」などです。
ただし、無料で済む分、手間や時間がかかる場合もあります。特に大型のテレビ台は、解体や運搬の労力を考慮して選びましょう。
まだ使えるので捨てるのはもったいないのですが、どうすればいいですか?
状態が良いテレビ台なら、リサイクルショップへの売却や、フリマアプリ・ネットオークションの活用がおすすめです。近年は、家具専門の買取業者も増えており、ブランド家具や木製の高品質なテレビ台は想像以上の価格で買い取られることもあります。
ガラス扉付きや大型のテレビ台はどうやって処分すればいいですか?
ガラス扉付きや大型のテレビ台を自力で解体・運搬するのは危険です。その場合は、不用品回収業者に依頼するのが安全で確実です。費用はかかりますが、搬出から回収まで全て任せられるため、怪我や破損のリスクを避けられます。
もし新しいテレビ台を購入する予定があるなら、購入店舗の引き取りサービスを利用するのもおすすめです。
テレビ台を処分する際、自治体への申し込みは必ず必要ですか?
粗大ゴミとして処分する場合は、事前申し込みが必須です。申し込み方法は、自治体の「粗大ゴミ受付センター」への電話やインターネット受付が一般的です。
また、収集日までに時間がかかることが多いため、引越し前や買い替え時には余裕を持って予約するようにしましょう。
テレビ台の処分は「費用」と「手間」のバランスで選ぼう
ここまで、テレビ台を処分するための7つの方法と、安全に手放すための注意点について解説してきました。自分にとって最適な方法を選ぶためには、まずご自身のテレビ台の状態を確認し、「費用」「手間」「処分にかかる時間」のどれを最も優先したいかを明確にすることが重要です。
運び出しの手間を一切かけずに、すぐにでも処分したい場合は、自宅からの搬出から全てを任せられる不用品回収業者への依頼が最も効率的です。費用はかかりますが、その分の時間と労力を節約できます。
とにかく費用を安く抑えたいのであれば、自治体の粗大ゴミ収集が最も経済的です。ただし、重いテレビ台を自力で指定場所まで運び出す労力と、申し込みから収集日まで待つ時間が必要になる点に注意が必要です。
もしお持ちのテレビ台が比較的新しいものや人気ブランド品であれば、リサイクルショップやフリマアプリを活用することで、処分費用をゼロにするどころか収益を得ることもできます。また、新しいテレビ台への買い替えを検討しているなら、購入店の引き取りサービスが最も利用できる場合があります。
ご自身の体力や予算、ご事情などを総合的に考慮し、最も納得のいく方法を選んでください。どの方法を選ぶにしても、重いテレビ台の運搬には怪我のリスクが伴います。安全には最大限配慮し、無理のないように処分を進めましょう。
