季節の変わり目や大掃除、引っ越しのタイミングになると、「古くなった座布団を処分したいけれど、どうすればいいかわからない」と悩む方は多いのではないでしょうか。
実は、座布団の処分方法は自治体での一般ゴミ・粗大ゴミとしての回収だけでなく、リサイクル・寄付・再利用など、さまざまな選択肢があります。
この記事では、座布団の処分方法8選と、大きい座布団を無料で処分する手順を解説します。また、処分するタイミングやよくある質問も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
座布団の処分方法8選
座布団の処分方法は、自治体での処分から専門業者に依頼する方法、売却・再利用まで、幅広く選択できます。
| 処分方法 | 費用の目安(1枚あたり) | 手間 | おすすめな人 |
| 自治体の一般ゴミ | 無料 | △ | 費用を最安に抑えたい |
| 自治体の粗大ゴミ | 200円〜800円 | ○ | サイズが大きい |
| 自治体の処理施設 | 10kgあたり100円〜300円 | △ | 車があり持ち込み可能 |
| リサイクルショップ | 0円(収益あり) | △ | 状態がよい |
| フリマアプリ・ネットオークション | 0円(収益あり) | × | 高額売却を目指したい |
| 不用品回収業者 | 数千円〜 | ○ | 他の不用品とまとめて処分したい |
| 譲渡・寄付 | 無料(送料負担の場合あり) | △ | 社会貢献したい |
| 打ち直して再利用 | 2,000円〜4,000円 | △ | 長く使い続けたい |
※手間:○=手間ゼロ・△=やや手間がかかる・×=手間がかかる
方法1:自治体の一般ゴミ(可燃・不燃)として出す
座布団の処分方法として最も手軽で、費用がほとんどかからないのが、一般ゴミ(可燃ゴミ・不燃ゴミ)として処分する方法です。ほとんどの自治体で、「指定のゴミ袋に入るサイズ」であれば、この方法で回収してもらえます。
大きな座布団はそのままでは指定袋に入りません。この場合はハサミやカッターを使って細かく解体することで、一般ゴミとして出すことが可能です。
以下のように分類するのが一般的です。
- 中綿→可燃ゴミ
- ファスナーなどの金属部品→不燃ゴミ
ただし、解体作業は中の綿が飛び散りやすく、手間がかかるのが難点です。
自治体によっては「座布団は大きさに関わらず粗大ゴミ」と定めている場合があるため、事前に確認が必要です。
| メリット | デメリット |
| 処分費用が安価で、実質無料になる | 大きな座布団は解体する手間と時間がかかる |
| 回収頻度が多く、手軽に処分できる | 解体時に綿が飛び散り、部屋が汚れる |
| 分別や排出の手続きが簡単である | 一度に大量に出せない制限がある場合がある |
方法2:自治体の粗大ゴミとして出す
座布団のサイズが大きく、自治体が定める「粗大ゴミの基準」(例:一辺が30cmまたは50cm以上)を超える場合は、粗大ゴミとして処分する必要があります。手間をかけずにそのままの状態で処分したい場合に適した方法です。
費用相場は1枚あたり200円から800円程度で、自治体によっては「5枚までまとめて400円」といった設定がある場合もあります。
この方法を利用する手順は以下のとおりです。
- 自治体の粗大ゴミ受付センターに申し込む
- 手数料を確認し、指定の「粗大ゴミ処理券」を購入する
- 座布団に粗大ゴミ処理券」を貼り付ける
- 回収日当日の朝に指定場所まで運び出す
座布団を解体する手間はかかりませんが、回収日が指定されるので、処分までに時間がかかることが多いです。また、予約が必要なため、即日処分はできません。
| メリット | デメリット |
| 解体の手間がかからず、そのまま処分できる | 処分費用が発生し、枚数が多いと高額になる |
| 自治体のサービスなので信頼性が高い | 回収日時が指定され、融通が利きにくい |
| 手続きの流れが明確でわかりやすい | 自分で指定場所まで運び出す必要がある |
方法3:自治体の処理施設に持ち込む
引っ越しや大掃除などで座布団を大量に処分したい場合は、自治体の運営するゴミ処理施設やクリーンセンターに、自分で直接持ち込むのが最も効率的かつ安価な方法です。
戸別収集よりも安価で、重量制が採用されていることが多いです。例えば、10kgあたり100円〜300円程度の料金設定であれば、総額数百円〜千円台に収まることが多いです。
カタニャン
しかし、自分で運搬するための車が必要で、座布団の積み込み・積み下ろしの労力がかかります。また、施設の開館日時が限られている点にも注意が必要です。
| メリット | デメリット |
| 大量処分の場合、費用対効果が高い | 自分で運搬するための車両が必要になる |
| 収集日を待たずに、即日処分が可能 | 施設の開館日時が限定される(主に平日) |
| 予約さえすれば確実に受け入れてもらえる | 処理施設が遠方にある場合、手間がかかる |
方法4:リサイクルショップで売却する
まだ使用できる座布団や、有名ブランド・高級素材(例:シルク、高級綿)を使った座布団は、リサイクルショップでの売却を検討できます。
座布団は単価が低いため、高額買取は期待できませんが、新品同様のものや、キャラクターもの、有名作家の手作り品などは買い取ってもらえる可能性があります。売却できれば無料で処分でき、収益になるのが魅力です。
ただし、リサイクルショップでは、汚れやヘタリが目立つものは買取不可となります。状態のよい座布団を査定に出す際は、事前にカバーを洗濯するなどして清潔にしておくと、買取価格がつきやすくなります。
| メリット | デメリット |
| 処分費用が無料で、収益化の可能性がある | 状態が悪いと買取を断られることが多い |
| 買取が成立すればすぐに現金化できる | 買取価格は数百円程度と低めになりやすい |
| 持ち込みや出張買取を利用すれば手間が少ない | 買取不可の場合、持ち帰る手間が発生する |
方法5:フリマアプリ・ネットオークションで売却する
特に未使用の座布団セットや、人気キャラクターのデザイン座布団など、中古市場で需要が見込めるものは、フリマアプリやネットオークションに出品することで、リサイクルショップよりも高い価格で売却できる可能性があります。
売れるためのコツは、以下の点がポイントです。
- 座布団カバーを洗濯して清潔感を出す
- 詳細な情報と綺麗な写真を載せること
- 送料を含めた適正価格を設定する
カタニャン
ただし、出品・梱包・発送の手間がかかるため、労力に見合うかを検討する必要があります。
| メリット | デメリット |
| 高額売却の可能性があり、収益を最大化できる | 梱包と発送の手間が非常にかかる |
| 自分で価格を設定できるため利益を出しやすい | 買い手が見つかるまで処分できないリスクがある |
方法6:不用品回収業者に依頼する
「座布団が数十枚ある」「引っ越しで時間がない」「他の家具や家電もまとめて処分したい」という場合には、不用品回収業者に依頼するのが最適です。
運び出しから処分まで全てを一任でき、労力はかかりません。即日回収に対応している業者も多く、スケジュールも融通が利きます。
座布団単体での回収は割高ですが、他の不用品とまとめて「軽トラック積み放題」などのパック料金で依頼すると、一枚あたりのコストが割安になることが多いです。
不用品回収業者に依頼する際の注意点は以下のとおりです。
- 依頼する業者が「一般廃棄物収集運搬業許可」を持つ、信頼できる業者であることを事前に確認すること。
- 見積もりの内訳(基本料金、出張費、回収費用など)を明確に説明してもらい、追加料金が発生しないかを確認すること。
不当に高額な料金を請求したり、不法投棄を行ったりする悪質な業者も存在するため、業者選びは慎重に行いましょう。
| メリット | デメリット |
| 分別・運び出しの手間が一切かからない | 処分費用が最も高くなる傾向がある |
| 大量の座布団を一度にまとめて処分できる | 悪質業者による不当な高額請求のリスクがある |
| 即日回収など、急な処分に対応できる | 信頼できる業者選びに注意を要する |
方法7:譲渡・寄付する
まだ使用できる状態の座布団を、廃棄物として処分するのではなく、必要としている人や団体へ譲る・寄付する方法です。この方法を選ぶことで、廃棄物を減らし、社会貢献ができるという大きなメリットがあります。
NPO法人や社会福祉協議会、地域の譲渡サイト(ジモティーなど)を通じて引き取り手を探すことができます。
譲渡や寄付ができれば、処分費用は無料で済みます。ただし、座布団を送る場合は、送料は自己負担となることが多いです。
また、寄付団体では、ボロボロで再利用が難しい座布団は受け入れを断られる可能性があるため、状態のよいものを選びましょう。
| メリット | デメリット |
| 処分費用が無料で、社会貢献につながる | 団体や譲渡先への送料は自己負担となる場合が多い |
| 廃棄物を減らし、エコな処分ができる | 状態が悪いと受け入れを断られる可能性がある |
| 地域の掲示板などを利用すれば手軽に譲れる | 譲渡先が見つかるまで時間がかかることがある |
方法8:座布団を打ち直して再利用する
座布団が「ヘタってきたけれど、生地やデザインは気に入っている」「大切な人からの贈りものだから手放したくない」という場合、処分ではなく「打ち直し」を検討するのが最善です。
打ち直しとは、座布団の中綿(主に木綿)を取り出し、専用の機械でほぐして不純物を取り除き、空気を含ませて弾力を回復させる専門的な加工です。
打ち直しを依頼する費用は、座布団1枚あたり2,000円〜4,000円程度が相場です。打ち直しをすれば、新品同様のふっくらとした状態に戻すことができます。
カタニャン
| メリット | デメリット |
| 愛着のある座布団を長く使い続けられる | 処分費用はかからないが、打ち直し費用が発生する |
| 新しい座布団を買うよりも費用が安く済む場合がある | 打ち直しができるのは主に綿素材の座布団である |
| 環境に優しく、廃棄物を増やさない | 専門業者を探す手間がかかる |
大きい座布団を解体して無料で処分する手順
座布団を最も安価な一般ゴミ(可燃ゴミ)として無料で処分するためには、サイズを小さくする解体作業が必要な場合があります。
ここでは、大きい座布団を一般ゴミとして出すための具体的な手順を解説します。
- 解体に必要な道具の準備と作業場所の確保
まず、ハサミやカッター、作業中に綿が飛び散るのを防ぐための新聞紙またはビニールシートを準備します。 - 座布団のカバーと本体の中綿の分別
座布団カバーにファスナーが付いている場合はカバーを外し、付いていない場合は本体の縫い目をハサミで切り開いて、中の詰めものを取り出します。 - 中綿を自治体の規定サイズに切断する
取り出した中綿やウレタンを、お住まいの自治体が定める一般ゴミの規定サイズになるよう、ハサミやカッターで細かく切断します。 - 分別して指定の収集日に出す
中綿(可燃ゴミ)と、座布団カバーのファスナーや金属部品(不燃ゴミ)を、それぞれ分けて自治体指定のゴミ袋に入れ、収集日に出します。
座布団の解体は、中の綿が非常に細かく、部屋中に舞い上がりやすいため、新聞紙などを敷いたうえで、風通しのよい場所や屋外で行うのが理想的です。
カタニャン
座布団を処分するタイミング
座布団を処分するタイミングは、以下のような目安で検討するとよいでしょう。
使用開始から5年〜10年経過したとき
座布団の寿命は、素材や使用頻度によって異なりますが、一般的には5年〜10年が目安です。中綿が潰れ、厚みが半分以下になったり、座面の一部だけが極端に凹んだりしている場合、本来のクッション性が失われています。
また、長年の汗や皮脂、カビなどによるニオイが染みついて、洗濯や天日干しをしても取れない場合、衛生面から処分を検討するのがおすすめです。
引っ越しや断捨離するとき
来客用の座布団を何年も使わずに押入れにしまい込んでいる場合、引っ越しや断捨離などを機に、処分する人も多いです。家族構成や来客の頻度から考えて、本当に必要な枚数だけを残し、残りを処分することで、押入れのスペースを大幅に確保できます。
使っていなくても、湿気や虫食い、カビによって座布団は劣化します。定期的に状態を確認し、劣化が見られたら処分しましょう。
座布団処分に関するよくある質問
ここでは、座布団の処分でよくある質問を紹介します。処分に迷ったら、ぜひ参考にしてください。
破れたり、汚れたりした座布団でも売れますか?
基本的に売却はできません。リサイクルショップやフリマアプリで買い取られるのは、再販が可能な「商品価値があるもの」に限られます。
目立つシミ、カビ、破れ、タバコのニオイなどが付いている座布団は、商品価値がないと判断され、買取は断られます。
座布団カバーは座布団本体とまとめて処分できますか?
自治体のルールに従って分別が必要です。一般ゴミとして出す場合は、座布団カバーと本体は、素材によって分別しなければなりません。
布製のカバーは「可燃ゴミ」、本体の中綿も「可燃ゴミ」になることが多いですが、カバーのファスナーや金属部品は「不燃ゴミ」として分けて出す必要があります。
粗大ゴミに出す場合や不用品回収業者に依頼する場合は、分別せずに全てまとめて引き取ってもらえます。
自分に合った座布団の処分方法を選んで、押入れをすっきりさせよう
座布団の処分方法は、「費用」「手間」「枚数」によって最適な選択肢が変わります。
1〜2枚程度なら一般ゴミや粗大ゴミで十分対応できますが、枚数が多い場合や他の不用品と一緒に処分したい場合は、不用品回収業者への依頼が便利です。
また、状態のよい座布団ならリサイクルショップやフリマアプリでの売却、まだ使えるものなら寄付や譲渡する方法もあります。
押入れの奥に眠っている座布団を一掃することで、収納スペースが確保でき、家の中がすっきりします。ご自身の状況に合わせて最適な処分方法を選び、快適な空間を手に入れましょう。

