お部屋の空気を快適に保ってくれる空気清浄機。古くなったり、新しいモデルに買い替えたりした時、「この古い機械、どうやって処分すればいいんだろう?」と悩んでしまうことはありませんか?
空気清浄機は、多くの自治体で「粗大ごみ」や「小型家電」として扱われるため、通常の家庭ごみのように簡単には捨てられません。また、まだ使える状態であれば、捨てるのではなく「売る」ことでお得に処分できる可能性もあります。
この記事では、空気清浄機の処分方法7つと、処分前に確認するべきポイントを紹介します。また、フィルターの処分方法やよくある質問も紹介するため、ぜひ参考にしてください。
空気清浄機の処分方法7選
空気清浄機の処分方法は一つではありません。無料でリサイクルに出す方法から、手間をかけずに処分する方法、そして思わぬ収入につながる方法まで、7つの選択肢を具体的に見ていきましょう。ご自身の状況に合わせて、どの方法が最適か、じっくり比較検討してみてください。
処分方法 | 費用 | 手間 | メリット | おすすめな人 |
自治体で処分する | 無料~数百円 | △ | 処分費用が安い、安心感がある | コストをかけずにルール通りに処分したい人 |
家電量販店に引き取ってもらう | 有料 | △ | 買い替え時に便利、手続きが明確 | 新しい製品を購入する予定がある人 |
不用品回収業者に依頼する | 有料 | ◎ | 最も手間がかからない、即日対応も可能 | 他の不用品もまとめて処分したい人 |
リサイクルショップに売却する | 無料 | △ | すぐに現金化できる、持ち込みが手軽 | 製造年が新しく、状態の良い製品を持つ人 |
家電買取専門業者に売却する | 無料 | ○ | 高価買取が期待できる、専門知識が豊富 | 人気メーカーの高性能モデルを売りたい人 |
フリマアプリ等で売却する | 無料(手数料・送料別) | × | 自分で価格を決められる、高く売れる可能性 | 手間をかけてでも少しでも高く売りたい人 |
友人・知人に譲る | 無料 | ○ | 喜ばれる、費用や手間が少ない | 周りに必要としている人がいる人 |
※手間:○=手間ゼロ・△=やや手間がかかる・×=手間がかかる
方法1:自治体で処分する
最も一般的で安心感のある方法が、お住まいの自治体のルールに従って処分する方法です。空気清浄機は、その大きさによって「不燃ごみ」「粗大ごみ」「小型家電リサイクル」のいずれかに分類されます。
- 小型のモデルの場合
自治体が設置している「小型家電回収ボックス」に入れば無料で投函できます。市役所やスーパーなどに設置されていることが多いので、お住まいの地域のホームページで確認してみましょう。 - 一般的な大きさのモデルの場合
「粗大ごみ」として扱われます。事前に電話やインターネットで申し込み、コンビニなどで手数料分の処理券を購入します。そして、指定された日時に指定場所に運び出すのが一般的な流れです。数百円程度の費用で確実に処分できる、最も基本的な方法です。
カタニャン
メリット | デメリット |
処分費用が非常に安い、または無料 | 指定の場所まで自分で運び出す必要がある |
自治体のルールなので安心感がある | 申し込みから収集まで時間がかかることがある |
適切にリサイクルされる | 回収ボックスにはサイズ制限がある |
方法2:家電量販店に引き取ってもらう
新しい空気清浄機への買い替えを検討している場合、購入する店舗で古い機種を引き取ってもらうのが便利です。多くの大手家電量販店では、家電リサイクル法に基づき、有料で引き取りサービスを実施しています。
新しい製品の配送時に、同時に古い製品を回収してくれるため、処分の手間を一度で済ませることができます。また、買い替えでなくても、引き取りのみに対応している店舗もあります。
引き取りを行っている主な家電量販店
- ヤマダ電機
- ビックカメラ
- ヨドバシカメラ
- ケーズデンキ
- エディオン など
費用は店舗によって異なりますが、550円~2,000円程度が相場です。持ち込む手間はかかりますが、近くに店舗があれば有力な選択肢となるでしょう。
メリット | デメリット |
買い替えと同時に処分できるので手間が少ない | 引き取りにはリサイクル料金がかかる |
大手企業なので安心して任せられる | 買い替えでない場合は持ち込みの手間がかかる |
手続きが明確で分かりやすい | 費用が自治体より高くなる場合がある |
方法3:不用品回収業者に依頼する
「とにかく手間をかけたくない」「空気清浄機以外にも処分したいものがたくさんある」という場合に最も便利なのが、不用品回収業者に依頼する方法です。電話やウェブサイトから申し込むだけで、希望の日時に自宅まで回収に来てくれます。
重い空気清浄機を運び出す必要がなく、梱包なども不要な場合がほとんどです。最短で即日対応してくれる業者も多く、引っ越しなどで急いでいる際には非常に頼りになります。ただし、他の方法に比べて費用が高額になる傾向があります。
業者の中には無許可で営業している悪質な業者も存在するため、必ず市町村の「一般廃棄物収集運搬業」の許可を得ているかを確認してください。
カタニャン
メリット | デメリット |
自宅まで回収に来てくれるので最も楽 | 処分費用が他の方法より高額 |
日時を指定でき、即日対応も可能 | 業者選びを慎重に行う必要がある |
他の不用品もまとめて処分できる | 悪質な業者とのトラブルのリスクがある |
方法4:リサイクルショップに売却する
まだ十分に使える空気清浄機であれば、リサイクルショップに売却してお金に換えることができます。特に、製造から5年以内の国内人気メーカーの製品で、状態が良く付属品が揃っていれば、買い取ってもらえる可能性が高いでしょう。
予約なしで直接持ち込み、その場で査定・現金化できる手軽さが魅力です。
ただし、家電の専門知識を持つ査定員がいない場合が多く、買取価格はあまり期待できません。少しでもお金になれば良い、という割り切った考えで利用するのが良いでしょう。
メリット | デメリット |
その場で現金化できる | 専門的な査定は期待できず、買取価格が安い |
予約不要で気軽に持ち込める | 製造年が古い、状態が悪いと買取不可 |
他の不用品も一緒に売れる | 自分で店舗まで運ぶ必要がある |
方法5:家電買取専門業者に売却する
ダイキンやシャープ、パナソニック、バルミューダといった人気メーカーの高性能モデルや、デザイン性の高い空気清浄機をお持ちの場合は、家電を専門に扱う買取業者に売却するのがおすすめです。
家電の専門知識が豊富な査定員が、製品の年式や機能、市場での人気度などを総合的に評価し、リサイクルショップよりも高い価格で買い取ってくれる可能性が高まります。
出張買取や宅配買取サービスを利用すれば、自宅にいながら査定・売却が完了するため、手間もかかりません。
メリット | デメリット |
専門知識で適正な高価買取が期待できる | 人気メーカーや新しいモデル以外は売りにくい |
出張・宅配買取で自宅で完結できる | 査定に時間がかかる場合がある |
リサイクルショップより高値がつきやすい | 査定額に納得できない場合、返送料がかかることも |
方法6:フリマアプリやオークションで売却する
少しでも高く売りたいなら、フリマアプリやネットオークションで売却する方法もあります。自分で価格を設定できるため、業者の買取価格を上回る金額で売れる可能性があります。
特に、デザイン性の高いモデルや、今は販売されていない少し前の人気モデルなどは、探している人がいるかもしれません。ただし、出品から売れたあとの発送まで、一連の作業を全て自分で行う必要があるため手間がかかります。時間に余裕がある人におすすめ方法です。
フリマアプリで空気清浄機を高く売るコツ
- 徹底的に掃除する
清潔感が第一印象を決めます。本体の外側はもちろん、ホコリが溜まりやすいフィルターや吸込口を丁寧に掃除しましょう。加湿機能付きの場合は、タンクの水垢をきれいに落とすことが高値売却の鍵です。 - 付属品をすべて揃える
取扱説明書、リモコン、そして特に購入時の外箱が揃っていると「商品を大切に扱っていた」という印象を与え、高く売れやすくなります。 - 写真は明るく、複数枚撮る
明るい場所で、正面、側面、背面、操作パネル、フィルターの状態、付属品全体など、様々な角度から撮影しましょう。傷や汚れがある場合も、正直に写真に撮って見せることで信頼性が増します。 - タイトルに重要情報を入れる
購入者が検索しやすいよう、タイトルには「メーカー名」「型番」「年式」「状態(美品など)」を必ず入れましょう。 - 説明文に使用状況を詳しく書く
「ペットなし・非喫煙環境で使用」「冬場のみ使用」など、具体的な使用状況を書くと、購入者は安心して購入できます。「出品にあたり清掃済みです」と一言添えるのも効果的です。
カタニャン
メリット | デメリット |
自分で価格を決められ、最も高く売れる可能性がある | 出品から発送まで全て自分で行う手間がかかる |
業者が買い取らないような古いモデルでも売れることも | 送料が高くつく場合や、梱包が大変 |
自分のペースで出品できる | 個人間取引のトラブルのリスクがある |
方法7:友人・知人に譲る
もし、まだ十分に使える空気清浄機で、あなたの周りに必要としている友人や知人がいるなら譲るという選択肢もあります。特に、一人暮らしを始める人や、花粉症に悩んでいる人にとっては、大変喜ばれるかもしれません。
費用や手間がほとんどかからないだけでなく、自分が使っていたものを、知り合いに引き続き大切に使ってもらえるのは嬉しいものです。SNSなどで気軽に声をかけてみるのも良いでしょう。
メリット | デメリット |
相手に喜んでもらえ、大切に使ってもらえる | 譲る相手が見つからない場合がある |
費用や手間がほとんどかからない | 譲る前にきれいに掃除する必要がある |
気持ちよく手放すことができる | 譲った後に故障するなどのリスクも |
空気清浄機を処分する前に!確認すべき3つのポイント
どの方法で処分するにしても、手放す前にいくつか確認・準備しておくべきことがあります。これを行うだけで、売却時の査定額が上がったり、スムーズに処分できたりします。
本体とフィルターの掃除をする
まずは、本体とフィルターを掃除し、きれいな状態にしましょう。長年使った空気清浄機には、ホコリや汚れが溜まっています。外側は柔らかい布で拭き、吸込口や吹出口のホコリは掃除機で吸い取りましょう。
特に重要なのがフィルターです。洗って繰り返し使えるフィルターは、説明書に従って洗浄し、十分に乾燥させてから元に戻します。
付属品が揃っているか確認する
購入時に付いてきた付属品が揃っているかどうかも、査定額を左右する重要なポイントです。特に、リモコンや取扱説明書の有無は査定に大きく影響します。
もしあれば、購入時の外箱も一緒に査定に出すと、丁寧に保管されていたという印象を与え、プラス評価につながることがあります。譲る場合やフリマアプリで売る場合でも、付属品が揃っている方が親切ですし、売れやすくなります。
加湿機能付きの場合はタンクを空にして乾燥させる
加湿機能付きの空気清浄機の場合、処分する前に必ず給水タンクや加湿フィルターの水を抜き、内部を完全に乾燥させることが重要です。
水が残ったままだと、輸送中に水漏れして他の荷物を汚したり、カビや雑菌が繁殖して悪臭の原因になったりします。これは、売却する場合だけでなく、自治体で処分する場合や譲る場合でも必ず守るべきマナーです。
数日間運転を止め、風通しの良い場所でしっかりと乾かしてから手放しましょう。
空気清浄機フィルターの処分方法
空気清浄機本体の「フィルター」は、種類によって素材が異なるため、処分方法も変わってきます。
ホコリを集める「集じんフィルター」や、ニオイを取る「脱臭フィルター」は、紙や不織布、活性炭などで作られているため、「可燃ごみ」として処分できます。加湿機能付きのモデルに使われる「加湿フィルター」も、同様に可燃ごみとして捨てられることがほとんどです。
ただし、自治体によっては独自のルールを設けている場合もあるため、念のためお住まいの地域の分別方法を確認してから捨てましょう。
空気清浄機の処分方法でよくある質問
ここでは、空気清浄機の処分に関して多くの方が抱える疑問について、Q&A形式で分かりやすくお答えしていきます。
フィルターは本体と一緒に捨てられますか?
粗大ごみとして処分する場合、自治体によってはフィルターを付けたままで回収してくれることもありますが、基本的には取り外して分別するのが丁寧な方法です。
前述の通り、使い捨てフィルターは「可燃ごみ」として処分するのが一般的です。買取や譲渡の場合は、掃除したフィルターを付けたままにするか、新しい交換用フィルターを一緒に渡すと親切です。
まだ使えるけど古い空気清浄機は売れますか?
家電製品の買取は、一般的に「製造から5年以内」が目安とされています。5年を過ぎると、メーカーの部品保有期間が終了し、修理が難しくなるため、買取価格が大きく下がるか、買取不可となるケースが多くなります。
ただし、バルミューダのようなデザイン性の高いブランドや、カドーのような高性能ブランドの製品は、5年以上経過していても買い取ってもらえる可能性があります。諦める前に、一度家電買取専門業者に相談してみる価値はあるでしょう。
加湿機能付きの機種で特に注意することは?
最も注意すべきは「水垢」と「カビ」です。加湿フィルターや給水タンクの手入れを怠っていると、頑固な水垢やカビが付着し、悪臭の原因になります。
この状態では、買取査定額が大幅に下がるだけでなく、友人や知人にも譲りにくくなってしまいます。処分を決めたら、クエン酸などを使ってできる限りきれいに掃除しましょう。また、処分前の乾燥は徹底して行い、水漏れや雑菌の繁殖を防ぐことが大切です。
最適な方法で空気清浄機を賢く処分しよう
空気清浄機の処分方法を7つご紹介しましたが、あなたに合った方法は見つかりましたか?
処分と聞くと面倒に感じてしまいますが、製品の状態やあなたの状況に合わせて最適な方法を選べば、思った以上にスムーズに、そしてお得に手放すことが可能です。
まだ十分に使える新しいモデルであれば、専門業者やフリマアプリでの「売却」を積極的に検討しましょう。少しの手間をかけるだけで、臨時収入になるかもしれません。一方で、長年使用した古いモデルや、故障している場合は、自治体のルールに従った「処分」が基本となります。その際も、小型家電リサイクルや粗大ごみなど、適切な方法を選ぶことが大切です。
この記事を参考に、あなたの空気清浄機の状態やライフスタイルに合った最適な処分方法を見つけてみてください。古い空気清浄機をすっきり処分して、お部屋も気分も新しくリフレッシュしましょう。