テレビの処分方法を徹底解説!費用相場から無料で捨てる方法まで

テレビの処分方法を徹底解説!費用相場から無料で捨てる方法まで

テレビが映らなくなったり、新しいモデルに買い替えたときに悩むのが「古いテレビをどう処分するか」という問題ですよね。

粗大ゴミとして出せばよいと思っている方も多いかもしれませんが、実はテレビは「家電リサイクル法」の対象製品に指定されているため、粗大ゴミに出すことはできません。

本記事では、テレビの処分方法6つと、処分する前に確認すべきポイントを解説します。また、テレビのサイズ別費用相場とよくある質問についても紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

テレビの処分方法6選

テレビの処分方法には、大きく分けて6つの選択肢があります。費用や手間、メリット・デメリットがそれぞれ異なるため、自分に合った方法を選ぶことが大切です。

捨て方 費用 手間 こんな人におすすめ
家電量販店・購入店に引き取り依頼する 3,000〜5,000円(リサイクル料金+収集運搬料金) 新しいテレビを購入する人/大型テレビを自宅から運び出すのが難しい人
自治体経由で指定引取所に持ち込む 1,320〜2,970円前後(リサイクル料金のみ) × とにかく安く処分したい人/自家用車で運搬できる人
不用品回収業者に依頼する 5,000円以上になる場合あり 自宅から運び出すのが困難な人/テレビ以外の不用品もまとめて処分したい人
メーカーの回収・下取りサービスを利用する 条件による(割引やポイント還元あり) 新しいテレビをメーカー正規ルートで買い替える人
リサイクルショップや買取業者に売却する 0円(プラスになることも) 状態の良いテレビを現金化したい人/新しいモデルを持っている人
フリマアプリやオークションで売却する 0円(高値で売れる可能性も) × 出品や配送の手間を負担できる人/少しでも高く売りたい人

※手間:○=手間ゼロ・△=やや手間がかかる・×=手間がかかる

捨て方1:家電量販店・購入店に引き取り依頼する

最も一般的で利用者が多いのが、家電量販店や購入店に引き取りを依頼する方法です。特に新しいテレビを購入する際に、古いテレビを引き取ってもらうケースが多く、手続きが簡単で安心感があります。

例えば、ヨドバシカメラやヤマダ電機、ケーズデンキなどの大手量販店は、店頭での新規購入と同時に回収を受け付けています。費用は「リサイクル料金」と「収集運搬料金」の合計で、一般的に3,000〜5,000円程度です。自宅まで引き取りに来てもらえるため、大型テレビや重たいブラウン管テレビでも安心です。

注意

ただし、店舗ごとに回収条件が異なります。購入店舗でしか回収できない場合や、他店購入品だと収集運搬料金が高くなる場合もあるため、事前に確認しておきましょう。

カタニャン

店舗によっては、買い替え時の下取りキャンペーンやポイント還元サービスを行っている場合もあるよ!

たとえば「新しいテレビ購入時に古いテレビを下取りに出すと数千円分のポイントがつく」といった特典です。新規購入と処分を同時に済ませられるため、効率的かつ経済的に利用できるのがメリットです。

メリット デメリット
自宅まで引き取りに来てくれるので搬出の手間がかからない リサイクル料金+収集運搬費で3,000〜5,000円程度の費用がかかる
新しいテレビ購入と同時に処分でき、手続きが簡単 購入店舗以外では回収できない場合がある
下取りキャンペーンやポイント還元でお得になることもある 他店購入品の場合、収集運搬料金が割高になることがある

捨て方2:自治体経由で指定引取所に持ち込む

コストを抑えたい方におすすめなのが、自治体経由で指定引取所に持ち込む方法です。手順は少し複雑ですが、最も安く処分できる方法です。

  1. 郵便局で「家電リサイクル券」を購入する
  2. テレビのメーカー・サイズごとに定められたリサイクル料金を支払う
  3. 自治体が指定する「指定引取所」へ自分でテレビを運び込む

収集運搬料金が不要なため、支払うのはリサイクル料金だけで済みます。

注意

ただし、大型テレビやブラウン管テレビを自力で運搬するのは大変です。特に重量が20kgを超える製品は搬出が大変で、ケガのリスクもあるため、無理はしないようにしましょう。

メリット デメリット
リサイクル料金のみで最安の方法 大型テレビやブラウン管は搬出が大変
自分の都合に合わせて持ち込める 搬送手段(車)がないと難しい
不法業者に依頼するリスクを避けられる 引取所の場所や受付時間に制約がある

捨て方3:不用品回収業者に依頼する

「自分で運ぶのは難しい」「ほかの家具や家電もまとめて処分したい」という場合には、不用品回収業者への依頼が便利です。電話一本で自宅まで来てくれ、搬出作業もすべて任せられるため、手間をほとんどかけずに処分できます。

また、回収業者はテレビ以外の不用品もまとめて回収してくれるため、大掃除や引っ越しのタイミングで利用すると効率的です。家具や家電を一度に片付けたいときには非常に助かります。ただし、デメリットは料金の高さです。

注意

さらに、注意しなければならないのが「違法回収業者」の存在です。不用品回収業者の中には不法投棄を行う悪質業者もあり、こうした業者に依頼すると、依頼者自身が責任を問われる可能性もあります。

カタニャン

不用品回収業者を利用する場合は必ず「一般廃棄物収集運搬業」の許可を持つ正規業者かどうかを確認しよう!

複数の業者に見積もりを依頼し、料金やサービス内容を比較してから選ぶのが安心です。

メリット デメリット
搬出から運搬まで全て任せられる 他の方法に比べて費用が高い傾向
テレビ以外の不用品もまとめて処分可能 悪質な違法業者に当たるリスクがある
日時を指定できるなど利便性が高い 正規業者かどうか確認が必要

捨て方4:メーカーの回収・下取りサービスを利用する

テレビを製造しているメーカーが、独自に回収や下取りのサービスを提供している場合もあります。たとえば、パナソニックやシャープなど一部のメーカーでは、新しい製品への買い替え時に古い製品を回収する仕組みを設けています。

この方法のメリットは、メーカー独自のポイント還元や割引制度を受けられる可能性がある点です。新製品の購入と同時に古いテレビを処分できるため、費用を抑えつつスムーズに買い替えができます。特に最新モデルを正規ルートで購入したい方には魅力的な方法でしょう。

注意

ただし、サービス対象が限られる場合があります。対応するのは自社製品のみであったり、対象年式が指定されていたりと、制約があるケースが多いです。

メリット デメリット
買い替えと同時に処分できる 自社製品のみ対象など条件が限られる
割引やポイント還元が受けられる場合がある サービス対象エリアが限定されることがある
正規メーカーによる対応で安心感がある 年式や機種によっては対象外になることがある

捨て方5:リサイクルショップや買取業者に売却する

まだ動作に問題のないテレビであれば、リサイクルショップや買取専門業者に売却するのも選択肢のひとつです。処分費用がかからないどころか、現金を得られる可能性もあります。

特に4K対応モデルや有機ELテレビ、大画面の人気モデルは需要が高く、数千円から場合によっては数万円の査定がつくこともあります。

ただし、年式が古いものや故障しているテレビは買取対象外となることが多いです。その場合は無料引取になるか、別の処分方法を検討する必要があります。

カタニャン

買取額は店舗によって大きく差が出るので、複数の業者に査定を依頼するのがおすすめ!

メリット デメリット
処分費用がかからず現金化できる 年式が古いと買取不可になる場合が多い
人気モデルなら高値で売れる可能性がある 店舗によって査定額に差がある
即日査定・現金化が可能 故障品は無料引取か処分対象になる

捨て方6:フリマアプリやオークションで売却する

メルカリやヤフオクといったフリマアプリやオークションサイトで売却すれば、自分で直接買い手を探すことができます。状態の良いテレビや人気のモデルであれば、高額で落札される可能性もあり、処分どころかお得に収益化できる点が魅力です。

注意

ただし、大型テレビは送料が高額になるため、出品価格と発送コストを考えると赤字になるケースもあります。

また、動作不良や画面の不具合によるクレームが発生しやすいため、出品前に必ず動作確認を行い、正直に状態を記載しましょう。

これらの手間を負担に感じる方には向きませんが、出品に慣れている方や、多少の労力をかけてもお得に処分したい方にはおすすめの方法です。

メリット デメリット
買取業者より高値で売れる可能性がある 出品や配送に大きな手間がかかる
状態の良いモデルは人気が高い 送料が高額になり赤字になることもある
個人間取引なので価格設定を自由にできる 動作不良などによるトラブルリスクがある

テレビを処分する前に確認すべきポイント

処分方法を決める前に、必ずチェックしておくべきことがあります。B-CASカードの扱いやNHK契約の整理など、見落とすと後々トラブルにつながる可能性もあります。ここでは処分前に確認しておきたい注意点を解説します。

B-CASカードやチューナーの扱い

地上デジタル放送やBS/CS放送の視聴に不可欠な「B-CASカード」は、テレビの付属品ではなく、B-CAS社から貸与されているものです。そのため、テレビを処分する際には、必ず本体から抜き取る必要があります。

ポイント

抜き取ったカードは、B-CAS社のカスタマーセンターに連絡し、返却用の封筒を送ってもらうか、ICチップ部分にハサミを入れて物理的に破壊し、個人が特定できないようにしてから破棄してください。

また、テレビのチューナーについても注意が必要です。最近のテレビはチューナー内蔵型が一般的ですが、外付けの地デジ・BS/CSチューナーを利用している場合は、テレビとは別に処分する必要があります。外付けチューナーにはHDDやUSB録画機能が搭載されているものもあり、これらを処分する際は必ずデータを初期化してから廃棄しましょう。

さらに、録画機能付きのテレビやチューナーの場合、HDDに保存された番組データは処分時にすべて失われます。他の機器に移すことは基本的にできないため、大切な番組が残っていないか事前に確認しておくことが大切です。

NHKの受信契約の整理

テレビを処分し、ご家庭にパソコンのチューナーやワンセグ対応のスマートフォンなど、NHKの放送を受信できる機器が一切なくなる場合は、NHKの受信契約を解約することができます。解約手続きをしない限り、受信料の支払義務は継続してしまいますので、忘れずに行いましょう。

解約の手続きは以下の通りです。

  1. NHKふれあいセンターに電話をかける
  2. テレビを処分して受信設備がなくなった旨を伝える
  3. NHKから「放送受信契約解約届」が送付される
  4. 解約届に必要事項を記入する
  5. 解約届を返送する

テレビのサイズ別・費用相場

テレビを処分する際には必ず費用がかかります。ただしその金額はテレビのサイズや処分方法によって異なります。ここでは、リサイクル料金と収集運搬料金の目安を紹介し、合計でどのくらいの費用が必要になるのかを解説します。

リサイクル料金の目安

リサイクル料金は、家電リサイクル法に基づいて、消費者が負担することが義務付けられている費用です。テレビのサイズ(画面の大きさ)によって金額の区分が違い、メーカーごとに若干異なりますが、おおよその目安は以下の通りです。

  • 15型以下のテレビ(ブラウン管式・液晶/プラズマ式):1,320円~
  • 16型以上のテレビ(ブラウン管式・液晶/プラズマ式):2,970円~

この料金は、テレビを解体し、ガラスやプラスチック、貴金属などの資源を再利用するために使われます。

収集運搬料金の目安

収集運搬料金は、1,500円~3,000円程度が目安です。家電量販店や不用品回収業者が、あなたの家から指定引取場所までテレビを運ぶために設定している手数料です。そのため、自分で指定引取場所に持ち込む場合は、この料金はかかりません。

注意

料金は業者によって大きく異なるため、依頼する前に必ず確認することが重要です。自宅の状況(エレベーターの有無、階段の階数など)によっては、追加料金が発生する場合もあります。

合計費用のシミュレーション

実際にテレビの処分を業者に依頼する場合、支払う総額は「リサイクル料金」と「収集運搬料金」の合計となります。

40型の液晶テレビを家電量販店に引き取り依頼する場合の例

  • リサイクル料金(16型以上)2,970円
  • 収集運搬料金 2,200円
  • 合計費用 5,170円

このように、一般的には3,000円台後半から5,000円前後が、テレビ1台を処分する際にかかる費用の相場と考えておくとよいでしょう。

テレビの処分でよくある質問

「粗大ゴミで出せるの?」「壊れていても買い取ってもらえるの?」など、テレビの処分に関して多く寄せられる疑問をまとめました。知っておくとスムーズに処分できるQ&Aを紹介します。

粗大ゴミとして出せますか?

いいえ、粗大ゴミでは出せません テレビは「家電リサイクル法(特定家庭用機器再商品化法)」の対象品目です。

この法律は、有用な資源の再利用を促進し、廃棄物を減らすことを目的としており、対象となる家電(エアコン、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機)は、自治体の粗-大ゴミ収集に出すことが禁止されています。

壊れているテレビでも買取できますか?

ほとんどの場合、買取は難しいです。 買取の基本は、再販できる価値があるかどうかです。電源が入らない、画面が割れているといった故障品は、基本的に買取対象外となります。

また、正常に作動する場合でも、製造から10年以上経過したような古いモデルは、需要がないため値段がつかないことがほとんどです。

ただし、最新の大型有機ELテレビなどが少し故障した程度であれば、修理して再販する業者や、部品取り目的で買い取る専門業者が存在する可能性もゼロではありません。

売却と処分どちらが得ですか?

ケースバイケースですが、まずは査定を試すのが得策です。 もしお持ちのテレビが製造5年以内の国内メーカー品で、状態も良いのであれば、まずは複数の買取業者に無料査定を依頼してみましょう。

そこで提示された買取額と、処分にかかる費用(約3,000~5,000円)を比較します。 例えば、買取額が5,000円だった場合、処分費用を払うより10,000円近く得をすることになります。値段がつかなかったり、ごく少額だったりした場合は、手間を考えて処分に切り替える、という判断が合理的です。

テレビは安全かつ正しい方法で処分しよう

テレビの処分には必ず「家電リサイクル法」に基づいたルートを利用する必要があります。粗大ゴミに出すことはできず、正しい手順を踏まなければ違法になってしまいます。

安く処分したい人は「自治体経由で引取所へ持ち込む」、手間をかけたくない人は「家電量販店や不用品回収業者に依頼」、まだ使えるテレビなら「リサイクルショップやフリマで売却」といったように、自分の状況に合わせて最適な方法を選ぶことが大切です。

テレビはサイズも大きく、処分が面倒に思えるかもしれませんが、正しい方法を知っておけば安心して片付けることができます。

本記事で紹介した方法を参考に、費用・手間・安全性のバランスを考え、自分にとって最適な処分方法を選びましょう。