自転車の処分方法7選|最適な捨て方と防犯登録抹消まで完全解説

自転車の処分方法7選|最適な捨て方と防犯登録抹消まで完全解説

乗らなくなった自転車、家の隅で場所を取っていませんか? 

いざ処分しようと思っても、「費用はいくらかかるの?」「手続きは面倒?」「そもそもどうやって捨てればいいの?」と、意外とわからないことが多いですよね。

放置しておくと雨風でサビが進み、タイヤの空気も抜けて、ますます処分が大変になってしまいます。

そこでこの記事では、自転車の処分方法や防犯登録の抹消手続きについて、詳しく解説します。また、電動自転車のバッテリーの処分方法や、よくある質問も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

自転車の処分方法7選

自転車の処分方法を7つ紹介します。 それぞれにメリット・デメリットがあり、費用や手間も様々です。まずは全体像を把握するために、以下の比較表でご自身に合いそうな方法を見つけてみましょう。

捨て方 費用 手間 こんな人におすすめ
自治体の粗大ゴミ 300円~1,000円 とにかく費用を安く抑えたい人
不用品回収業者 2,000円~5,000円 手間をかけずにすぐに処分したい人
自転車販売店 500円~2,000円 新しい自転車に買い替える予定がある人
リサイクルショップ 0円(プラスになる) 状態の良い自転車を現金化したい人
フリマアプリ・オークション 0円(プラスになる) × 手間をかけてでも高く売りたい人
知人・友人に譲る 0円 身近に自転車を必要としている人がいる人
寄付する 0円(送料負担の場合有) 自転車を通じて社会貢献がしたい人

※手間:○=手間ゼロ・△=やや手間がかかる・×=手間がかかる

捨て方1:自治体の粗大ゴミで処分する

費用を安く抑えたい場合に一般的なのが、自治体の粗大ゴミで処分する方法です。

国や市町村が運営しているため、不法投棄などの心配がなく、安心して任せられるのが最大の魅力です。手続きは少し手間がかかりますが、数百円という安さで処分が可能です。

処分の流れは以下の通りです。

  1. 自治体の「粗大ゴミ受付センター」に電話かインターネットで申し込む。
  2. 料金(手数料)と収集日、収集場所を確認する。
  3. コンビニやスーパーなどで、料金分の「粗大ごみ処理券(シール)」を購入する。
  4. 処理券に名前や受付番号を記入し、自転車の目立つ場所に貼り付ける。
  5. 収集日の朝、指定された場所に自転車を出しておく。

注意

料金やルールは自治体によって異なるため、必ずお住まいの市区町村のホームページで最新の情報を確認しておきましょう。

メリット デメリット
・処分費用が数百円〜と圧倒的に安い ・申し込みやシールの購入、指定場所への搬出など手続きが煩雑
・自治体運営なので安心感がある ・申し込みから収集まで数日〜数週間待つ必要がある

捨て方2:不用品回収業者に依頼する

「とにかく手間をかけたくない」「すぐに処分したい」という場合に最適なのが、民間の用品回収業者に依頼する方法です。

電話やウェブサイトから申し込むだけで、希望の日時に自宅まで回収に来てくれます。特に、引っ越しで他にも処分したい家具や家電がある場合や、アパートの2階以上で運び出すのが難しい場合、車がなくて運搬手段がない場合には非常に頼りになるサービスです。

メリット デメリット
・電話一本で希望日時に家まで来てくれるため、手間と時間がかからない ・費用が他の方法に比べて高額になる傾向がある
・自転車以外の不用品もまとめて処分できる ・悪質な業者もいるため、慎重な業者選びが必須となる

【注意】信頼できる業者の見分け方

不用品回収業者の中には、残念ながら悪質な業者も存在します。トラブルを避けるため、業者選びは慎重に行いましょう。 

カタニャン

依頼する業者を選ぶときは、以下の3つのポイントを必ず確認してね!
  1. 「一般廃棄物収集運搬業」の許可があるか
    家庭のゴミを回収するには、この許可が必須です。許可の有無をウェブサイトで確認しましょう。
  2. 会社の所在地や連絡先が明確か
    ウェブサイトに固定電話の番号や詳細な住所が記載されているか確認しましょう。
  3. 作業前に必ず書面で見積もりを提示してくれるか
    料金体系が明確で、追加料金の可能性についても事前に説明してくれる業者を選びましょう。

注意

特に「無料回収」を謳って地域を巡回している業者には注意が必要です。自転車をトラックに積んだ後で、「回収は無料だが、運搬費や処分費はかかる」などと理由をつけ、高額な料金を請求されるケースがあります。

捨て方3:自転車販売店で引き取ってもらう

新しい自転車への買い替えを検討している場合、自転車販売店で引き取ってもらう方法が最もスムーズで便利な方法です。

多くの自転車販売店では、購入を条件に、古い自転車の引き取りサービスを行っています。新しい自転車の納品と同時に古い自転車を渡せるため、自転車がない期間がないのも嬉しいポイントです。

防犯登録についても、新しい自転車の登録と古い自転車の抹消を同時にできるため、手続きの手間を大幅に省くことができます。

メリット デメリット
・新しい自転車の購入と処分が一度で済む ・新車購入が引き取りの条件となる場合が多い
・防犯登録の抹消などを代行してくれる場合があり、手間が少ない ・処分のみの依頼は断られるか、割高になる可能性がある
・プロに任せる安心感がある ・店舗まで自分で持ち込む必要がある

捨て方4:リサイクルショップで買い取ってもらう

「捨てるのはもったいない」と感じる、まだ十分に使える状態の自転車であれば、リサイクルショップでの買取を検討してみるのもおすすめです。

査定額に納得できればその場で現金化できるため、スピーディーに処分できる点も魅力です。

ポイント

GIANTやBianchiといった海外有名メーカーのロードバイクやクロスバイク、Panasonicやブリヂストン製の電動アシスト自転車などは、高値で買い取ってもらえる可能性があります。

カタニャン

査定前に綺麗に掃除しておくと、印象が良くなって査定額がアップする可能性があるよ!
メリット デメリット
・処分費用が0円になるどころか、臨時収入になる可能性がある ・状態が悪い、古い、ノーブランド等の自転車は買取不可の場合がある
・持ち込めばその日のうちに現金化できる ・期待していたほどの査定額にならないことも多い
・まだ使える自転車を次に活かしてもらえる ・店舗まで自分で持ち込む手間がかかる

捨て方5:フリマアプリやオークションで売る

手間をかけてもいいから、少しでも高く売りたいという場合は、フリマアプリやオークションで売る方法があります。

リサイクルショップの買取価格は販売店の利益を考慮した金額になりますが、フリマアプリなら自分で価格を決められるため、より高値で売れる可能性があります。

注意

ただし、自転車のような大きな商品を個人で梱包・発送するのは非常に大変です。送料も高額になるため、事前に確認してから出品しましょう。

メリット デメリット
・リサイクルショップよりも高値で売れる可能性がある ・写真撮影から梱包・発送まで、全て自分で行う手間がかかる
・自分で自由に価格を設定できる ・送料や手数料を考慮しないと赤字になるリスクや、個人間トラブルの可能性がある

捨て方6:知人・友人に譲る

もし身近に自転車を欲しがっている人がいれば、知人や友人に譲るのが最もエコな処分方法かもしれません。大切にしていた自転車を、顔の見える相手に引き続き使ってもらえるのは嬉しいものです。

ただし、防犯登録の抹消手続きをきちんと行い、法的な手続きをしっかり踏むことがマナーです。後でトラブルにならないよう、自転車の状況を正確に伝えておくのが重要です。

メリット デメリット
・費用がかからず、相手にも喜んでもらえる ・譲渡する相手を探す必要がある
・大切にしていた自転車を無駄にせずに済む ・防犯登録の抹消や譲渡証明書の作成といった手続きが必要
・エコで社会的な処分方法である ・個人間のやり取りのため、後のトラブルに配慮が必要

捨て方7:寄付する

「まだ乗れるけれど、売ったり譲ったりする相手がいない」という場合は、寄付をするという選択肢があります。

まずは「〇〇市(お住まいの地域名) 自転車 寄付」などのキーワードで検索し、受け入れ先を探してみましょう。寄付する際は、必ず事前に団体へ連絡し、受け入れ条件を確認することが大切です。

メリット デメリット
・自転車を地域社会の中で役立ててもらえる ・寄付を受け付けている団体を自分で探す必要がある
・大切にしていた自転車を気持ちよく手放せる ・団体によっては、輸送料などの費用が自己負担となる場合がある
・エコで社会的な処分方法である ・持ち込みや配送の手配など、一定の手間がかかる

自転車の防犯登録の抹消手続きをする方法

自転車をゴミとして処分する場合を除き、「防犯登録の抹消」は非常に重要な手続きです。

防犯登録の抹消が必要な理由

防犯登録を抹消しないまま他人に渡してしまうと、警察のデータベース上ではあなたが所有者のままになります。

万が一、その自転車が盗難されたり、犯罪に使われたり、駅前に放置されたりした場合、警察からまず連絡が来るのはあなたです。こうした無用なトラブルを避けるために、処分前に必ず抹消手続きを行いましょう。

手続きの場所・方法・必要書類

手続きは、お近くの警察署や「自転車防犯登録所」の看板がある自転車販売店で行えます。

【手続きに必要なもの】

  • 防犯登録カード(お客様控)
  • 公的身分証明書(運転免許証、健康保険証など)
  • 処分する自転車本体

カタニャン

防犯登録カードをなくしてしまっても、自転車本体と身分証明書を持参すれば手続きができるよ!

電動自転車のバッテリーの処分方法

近年普及が進む電動アシスト自転車ですが、処分する際に特に注意が必要なのがバッテリーです。 

自転車本体は他の自転車と同じ方法で処分できますが、バッテリー(リチウムイオン電池)は、発火・爆発の危険性があるため、粗大ゴミや不燃ゴミとして絶対に出してはいけません

バッテリーは、メーカーによる自主回収・リサイクルが義務付けられています。使用済みのバッテリーは、お近くの「小型充電式電池リサイクルボックス」へ持ち込みましょう。 メーカーを問わず無料で回収してもらえます。

リサイクルボックスは、主に以下のような場所に設置されています。

  • 自転車販売店
  • 家電量販店
  • ホームセンター

お近くのリサイクル協力店は、一般社団法人JBRCのホームページから簡単に検索できます。 

注意

処分の際は、発火事故を防ぐため、バッテリーの金属端子部分(プラス極とマイナス極)にビニールテープなどを貼って、絶縁処理をしてから回収ボックスに入れるようにしてください。

自転車の処分に関するよくある質問

自転車を処分しようとすると、「壊れていても大丈夫?」「費用はどのくらい?」「部品だけでも捨てられる?」など、ちょっとした疑問が出てくるものです。ここでは、処分の際によく寄せられる質問をまとめて解説します。

壊れていても処分できますか?

はい、壊れて動かなくなった自転車でも処分は可能です。

自治体の粗大ゴミとして出す場合や、不用品回収業者に依頼する場合であれば、状態に関係なく引き取ってもらえます。サビやタイヤのパンク、チェーン切れなどがあっても問題ありません。

ただし、リサイクルショップやフリマアプリでの販売となると話は別です。基本的には「乗れる状態」であることが買取や販売の条件になります。人気メーカーや珍しいモデルの場合、部品取りとして需要があるケースもありますが、それ以外は買い手が見つかりにくいでしょう。

防犯登録をしたまま処分しても大丈夫ですか?

いいえ、自転車を処分する前には必ず「防犯登録の抹消手続き」を行いましょう。防犯登録は法律で義務付けられており、登録した本人が正式な所有者として扱われます。

そのまま手放してしまうと、処分後に自転車が盗難や不正利用に巻き込まれた際、警察から連絡が来たり、トラブルに発展する可能性があります。

費用をかけずに処分する方法はありますか?

はい、いくつかの方法で費用をかけずに処分できます

  • リサイクルショップに持ち込む
  • フリマアプリやネットで売る
  • 知人・友人に譲る
  • 寄付する

といった手段なら無料で処分が可能です。状態が良い自転車や人気モデルであれば、リサイクルショップやネット販売で思わぬ収入になることもあります。

もし売却できない場合でも、知人に譲ったり寄付したりすることで無料で処分できますし、誰かの役に立つことにもつながります。ただし、譲渡や寄付を行う際には防犯登録の名義変更や抹消を忘れずに行いましょう。

タイヤやサドルだけでも処分できますか?

はい、可能です。自転車本体ではなく、タイヤやサドル、カゴ、ベル、ライトといったパーツ単体でも処分することができます。ただし、処分方法は自治体によって扱いが異なります。

多くの自治体では、自転車本体は「粗大ゴミ」に分類されますが、タイヤやサドルなどの部品は大きさや材質によって「不燃ゴミ」「可燃ゴミ」「資源ゴミ」として扱われることがあります。

例えば、

  • 金属製のカゴは「不燃ゴミ」
  • ゴム製のタイヤは「不燃ゴミまたは粗大ゴミ」
  • サドルは「プラスチックごみ」

として分別されるケースが一般的です。

ただし、タイヤやバッテリーなど特殊な部品はリサイクル回収を推奨している自治体もあります。処分前に必ず自治体の公式サイトや粗大ゴミ受付に確認すると安心です。

自分に合った方法で安全・安心に自転車を処分しよう

自転車の処分方法は、「安さ重視」「手間を省きたい」「少しでもお得に処分したい」「社会貢献したい」など、目的によって最適な選択肢が変わります。

どの方法を選ぶ場合でも、防犯登録の抹消や電動自転車バッテリーの適切な処理といった基本的な手続きは忘れずに行うことが大切です。

大切に乗ってきた自転車だからこそ、最後まで正しく、安全に処分して気持ちよく手放しましょう。あなたの状況や希望に合った方法を選べば、処分もスムーズに進められます。