アルバムは家族や友人との大切な思い出が詰まった品ですが、引っ越しや整理整頓のタイミングで「処分しなければならない」と考えることもあるでしょう。
しかし、アルバムには個人情報や大切な写真が含まれているため、ただゴミとして出すだけでは不安が残る場合もあります。
本記事では、アルバムを処分する5つの方法や、処分する際の注意点を解説します。また、思い出を残しておきたい時の対処法や、よくある質問も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
アルバムの処分方法5選
アルバムを安心して処分できる5つの方法を紹介します。それぞれの特徴を知り、自分に合った方法を選びましょう。
捨て方 | 費用 | 手間 | こんな人におすすめ |
燃えるゴミとして処分する | ゴミ袋代程度(10〜50円) | △(写真を裁断する手間あり) | できるだけ安く簡単に処分したい人 |
ゴミ処理場に持ち込む | 基本無料(自治体による) | △(持ち込みの手間あり) | 大量に処分したい人、すぐ処分したい人 |
神社やお寺でお焚き上げ | 数千円(3,000〜5,000円程度) | △(持参または郵送の手間あり) | 思い出を供養しながら処分したい人 |
機密文書廃棄サービス | 約2,000円前後〜 | ○(段ボールに詰めて送るだけ) | 個人情報の流出を確実に防ぎたい人 |
不用品回収業者に依頼 | 数千円〜数万円(業者により変動) | ○(自宅まで回収に来てくれる) | 大量のアルバムや他の不用品もまとめて処分したい人 |
※手間:○=手間ゼロ・△=やや手間がかかる・×=手間がかかる
捨て方1:燃えるゴミとして処分する
アルバムの処分方法として最も手軽で、誰でも簡単に実践できるのが「燃えるゴミとして処分する」方法です。多くのアルバムは紙でできているため、自治体のルールに従えば可燃ゴミとして出すことが可能です。
ただし、金属パーツが使われている場合は分別が必要となるので注意しましょう。金属パーツは、自治体によって異なりますが「不燃ごみ」または「資源ごみ(金属類)」に分類されることが多いです。
また、アルバムに貼られている写真はそのまま捨てると個人情報の流出につながる恐れがあります。必ずシュレッダーにかけたり、ハサミで細かく刻んでから処分することが推奨されます。
費用をかけずに処分できるためコスト面でメリットがありますが、作業の手間はある程度かかる点がデメリットです。
メリット | デメリット |
自治体のゴミ収集日に簡単に出せる | 写真を裁断する手間がかかる |
費用がほとんどかからない(ゴミ袋代程度) | 個人情報が漏れるリスクがある |
少量の処分ならすぐ対応できる | 金属パーツは分解・分別が必要 |
捨て方2:自治体のゴミ処理場に持ち込む
「一度に大量のアルバムを処分したい」「早めに手放したい」といった場合に便利なのが、自治体のゴミ処理場に直接持ち込む方法です。収集日を待たずに処理できるためスピーディーですが、施設に持ち込むための交通手段や手間が必要となります。
また、処理場に持ち込む際も写真は見られるリスクがありますので、あらかじめ裁断しておくと安心です。
カタニャン
メリット | デメリット |
一度に大量のアルバムを処分できる | 持ち込みの手間がかかる |
収集日を待たずに処分できる | 強風などで写真が飛散する可能性がある |
自治体のサービスなので安心感がある | 事前予約や受付ルールを確認する必要がある |
捨て方3:神社やお寺でお焚き上げをしてもらう
「アルバムをただのゴミとして捨てるのは気が引ける」という人におすすめなのが、神社やお寺でのお焚き上げです。お焚き上げは、思い出の品や故人の遺品など、粗末に扱えないものを火で燃やして浄化・供養する儀式です。
そのため、単なる処分ではなく気持ちの整理もできる点が大きなメリットです。お焚き上げは現地に持参するほか、郵送で受け付けている寺社もあります。
費用が数千円程度かかることや、必ずしも実際に焼却の様子を確認できるとは限らない点には注意が必要です。
メリット | デメリット |
思い出を供養しながら処分できる | 数千円程度の費用がかかる |
気持ちの整理ができる | 実際に処理の様子を確認できない場合がある |
郵送対応の寺社もあり便利 | 近隣でお焚き上げができる寺社がない場合もある |
捨て方4:機密文書廃棄サービスを利用する
写真は個人情報であるため、情報漏洩のリスクを意識するなら「機密文書廃棄サービス」を利用するのがおすすめです。もともとは企業の重要書類を処分するためのサービスですが、個人でも利用できる業者があります。
写真を細断処理や溶解処理によって復元不可能な状態にしてくれるため、安心感が非常に高いのが特徴です。
代表的なサービスとして、ヤマト運輸の「機密文書リサイクルサービス」や大塚商会の「メルティBOX」などがあり、段ボールに詰めて送るだけで簡単に利用できます。
メリット | デメリット |
写真を復元不可能な状態で処分できる | 業者に依頼するため費用がかかる |
信頼性が高く安心感がある | 業者によって受付条件が異なる場合がある |
郵送サービスがあり自宅から利用可能 | ラミネート加工された写真は処理不可のケースもある |
捨て方5:不用品回収業者に依頼する
アルバムが大量にあり自力で処分するのが難しい場合には、不用品回収業者に依頼するのが便利です。自宅まで回収に来てくれるため、大きな手間がかからないのが最大のメリットです。
特に引っ越しの際には、アルバム以外の不用品もまとめて処分できるため効率的です。ただし、費用が数千円から数万円かかる場合が多いです。
不用品回収業者の選び方
- 許可業者かどうか:「一般廃棄物収集運搬業許可」の許可番号を持っているか必ず確認
- 料金が明確か確認:見積もりに追加費用が含まれるかどうかをチェック
- 複数業者で比較:2〜3社に見積もりを取り、相場感を把握する
- 口コミや評判を確認:利用者の声を調べ、悪い評価が多い業者は避ける
- 写真の扱いを事前に確認:アルバムの写真をどう処理するか聞いておくと安心
カタニャン
メリット | デメリット |
自宅まで回収に来てくれるため手間がない | 費用が高額になる可能性がある |
大量のアルバムや他の不用品も一度に処分できる | 悪徳業者に注意する必要がある |
急ぎの依頼にも対応してもらいやすい | 写真は事前に裁断しておく必要がある |
アルバムを処分する際の注意点
アルバムを処分すること自体はそれほど難しくありませんが、写真には個人情報が含まれているため注意が必要です。ここでは、安全かつ安心して処分するために知っておきたい注意点を紹介します。
写真はシュレッダーにかけるか細かく裁断する
写真には住所・顔・名前などの個人情報が詰まっているため、そのまま捨てると第三者に悪用されるリスクがあります。特に燃えるゴミや処理場に出す場合は、回収・保管の過程で誰かの目に触れる可能性がゼロではありません。
そのため、必ずシュレッダーにかけたり、ハサミで細かく刻むといった一手間を加えることが重要です。大量の写真を処理するのは時間がかかりますが、安心して処分するための必要なステップと考えましょう。
金属が外せない場合は不燃ゴミ・粗大ゴミになることも
アルバムの留め具やリング部分に金属が使われている場合は、原則として可燃ゴミと分けて不燃ゴミとして出す必要があります。
しかし、どうしても外せない場合は不燃ゴミ・粗大ゴミ扱いとなるケースもあるため、自治体のルールを確認しておくことが大切です。
金属パーツが付いたまま可燃ゴミに出すと収集してもらえない可能性があるため、事前の確認を怠らないようにしましょう。
アルバムの思い出を残しておきたいときは?
「処分したいけれど、思い出を全部失うのは寂しい」と感じる方も多いでしょう。大切なアルバムを手放すときには、思い出を別の形で残しておく方法を検討するのがおすすめです。
写真をデジタルデータ化する
「アルバムは処分したいけれど、写真そのものは残したい」という場合は、写真をデジタルデータ化するのが最適です。写真屋のデジタル化サービスやスキャン専門業者に依頼すれば、大量の写真でも効率的にデータ化できます。
自宅にスキャナーやスマホアプリがあれば、自分で取り込むことも可能です。デジタルデータにしておけば物理的なスペースを取らず、劣化の心配もありません。クラウドに保存しておけば、家族や友人とも簡単に共有できます。
データ化方法 | 費用 | 品質 | 手間 | 適用量 |
スマホアプリ | ★★★★★ | ★★☆☆☆ | ★★☆☆☆ | 少量 |
家庭用スキャナー | ★★★☆☆ | ★★★★☆ | ★★☆☆☆ | 中量 |
専門業者 | ★★☆☆☆ | ★★★★★ | ★★★★★ | 大量 |
残したい写真だけ取っておく
すべての写真を残す必要はありません。人生の節目や特別なイベントの写真だけを厳選して残す方法もおすすめです。似たような写真が何枚もある場合は、最も印象的なものを残しておくと良いでしょう。
残したい写真を数枚に絞ることでアルバムの整理がしやすくなり、思い出を凝縮して大切に残すことができます。
アルバムを捨てる前に知っておくべき注意点とQ&A
ここでは、アルバムの処分に関して特によく寄せられる質問をまとめました。事前にチェックしておけば、処分をスムーズに進めることができるでしょう。
卒業アルバムの処分で注意すべきことは?
卒業アルバムは顔写真・名前・学校名など個人情報が載っています。そのまま捨てると、誰かに見られたり悪用されたりするリスクがあります。
必ずページを裁断する、写真部分を切り刻む、もしくはシュレッダーにかけてから処分しましょう。どうしても心配な場合は、機密文書廃棄サービスを利用するのが安心です。
写真とアルバムは古紙回収に出せますか?
基本的に 写真やアルバムは古紙回収の対象外 です。写真は印画紙で作られており再生紙として利用できず、アルバムもビニールや接着剤、ラミネート加工が含まれていることが多いため資源ごみにはできません。
処分するときは可燃ゴミとして出すか、自治体の指示に従いましょう。
大量のアルバムを処分する際のポイントは?
アルバムが大量にある場合、燃えるゴミとして少しずつ出すのは手間も時間もかかります。そのようなときは以下の方法がおすすめです。
- 自治体のゴミ処理場に直接持ち込む
- 不用品回収業者に依頼する
- 溶解処理サービスや機密文書廃棄サービスを利用する
大量処分では「情報漏洩防止」と「手間の軽減」を意識するのが重要です。
あなたに合ったアルバムの捨て方を見つけよう
アルバムを処分する方法には、「燃えるゴミに出す」「ゴミ処理場に持ち込む」「お焚き上げ」「機密文書廃棄サービス」「不用品回収業者への依頼」など、状況や目的に応じて複数の選択肢があります。どの方法を選ぶにしても、写真は必ず裁断やシュレッダー処理をして個人情報の流出を防ぐことが大切です。
また、「思い出を残しておきたい」という場合には、写真をデジタル化して保存することも可能です。処分と保存を上手に使い分ければ、思い出を守りながらスペースをすっきりさせることができます。
アルバムをどう処分するか迷ったときは、費用・手間・安心感のバランスを考え、自分に合った方法を選んでみてください。